RF−2200 |
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友人より今後のメンテナンスを依頼され1台いただいたので内部回路を把握しメンテナンス部品の入手を行う事にした。 まずは、下図のパワーアンプ部分から検討していく。
1976年に発売され38年ほどたっているので電解コンデンサーの交換から始めます。海外製のサービスマニュアルの回路図を参考にわかる範囲でミスを修正しています。
生産月で回路や部品が異なるみたいですが、下の写真のように初期型のようです。 |
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AMラジオのフロントエンドとなるRFアンプ部の回路が左上になります。
2SK37によるソースフォロワとなっておりドレイン電圧をボリュームで可変させることにより感度をコントロールしています。
置き換え候補としてIdssの小さい2SK161のOランクか2SK193が適当と判断しました。
制御用トランジスタは、ローノイズトランジスタの2SC1845を使用します。 |
2015/3/20 UP |
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上の回路が、FMラジオのフロントエンドになります。RFアンプは、2SK49というJFETを使用しています。ソース接地回路なのでミラー効果の起こらない2SK241の採用を検討します。ただIdssが3mA以上となりますのでソース抵抗を入れて1.6mAぐらいになるように調整してあげます。
FETの置き換えだけを考えた場合は、同じNECの2SK193(JFETのカスケード接続タイプ)を選びます。NFは同等でゲインが数デシベルアップします。 |
2015/3/16 UP |
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上の回路で気になるのがレギュレータです。6Vの電池かトランスを整流した電圧をツェナー(4.9V)とトランジスタで4.2Vの出力を出す回路です。電圧余裕がなさすぎるためパワーアンプで音を出したときに影響がありそうです。そこでLDOタイプのLT1761を使用して外部抵抗で4.2Vに調整します。約1.5Vの電圧余裕ができます。部品点数が増えるため右上のように小基板を作りました。
このICは基準電源のノイズ対策を施した回路構成を取っています。そのため電源ノイズで受信感度が影響を受けることがほとんどありません。 |
2015/4/24 UP |
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パワーアンプ周辺の電解コンデンサを変更しレギュレータ部分を載せ替えて試聴した結果は、納得できるものでした。(40年ほど前の製品ですから)
レギュレータは、トランジスタとツェナーダイオード,470μFのコンデンサ,1kの抵抗を取り除きモジュールにしたものを取り付けました。
当面は、メイン基板を外さずに換えられる部分を変更する予定です。(トーンコントロール部分など) |
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2015/4/26 UP |
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トーンコントローラーの特性があまり良くないので左の回路に変更することにします。
オーディオではAカーブのボリュームを使いますが回路図ではBカーブが使われています。そのため多少定数を調整しています。ボリュームを絞ったときラウドネスコントロールが効くようになっていますが外しました。 |
2015/3/16 UP |
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トーンコントロール部の部品交換を終了し、当面はこのまま使用する事にしました。(実施した部品交換はすべてフロントとリアパネルを外しただけでできる作業です。)前の定数より高域,低域にポイントをずらしたのでそれほど大きな変化は望めませんしラウドネスを外したので低域が足りないと感じる人はいるかもしれません。
私は、もこもこした低域はない方が聞きやすいと思っています。結果としてあきらかにクリアーな音質になり満足しています。 |
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2015/5/5 UP |
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