オーディオの測定と評価
1.FRMSオーディオ用アダプタ  
  FRMSは、受信機のフィルター特性やIFTの調整の為に非常に便利な簡易測定器です。
そのままではオーディオ用に使用出来ませんが、定数の見直しを行いある程度使用出来るように変更してあります。
しかし、インピーダンスなどオーディオ用途に向いていない所もありこのアダプターにより使いやすくする目的で製作することにしました。
FRMSの低周波域特性改善
    元々低域特性を広げるように定数を大きくしており、下記グラフのような特性を示しています。
ほぼ1KHzぐらいまでが使用範囲となっており少なくとも一桁改善したいと思います。
2.パワーアンプ用負荷抵抗  
 最も簡単な装置になります。手持ちのセメント抵抗器を使用して10Wぐらいの8Ω負荷を作りました。
最近作製している真空管アンプが10W程度以下の物しか作っていないため小型にしました。
実際は、写真のように2Ωのセメント抵抗を4個直列につないでいます。この抵抗は、誤差が大きいので後で測定して金属皮膜抵抗を使用して調整します。
3.コンデンサーマイク  
 スピーカーの特性をある程度客観的に測定する為にマイクを作製することにします。
高価な測定用マイクがありますが、個人的に購入するのはもったいないために市販である程度特性の優れた物として松下のコンデンサータイプを使用することにしました。
 この製品は、秋葉原の秋月で購入することが出来ます。
 【WM-61A
周波数特性: 20〜16,000Hz
標準動作電圧: 2V
消費電流: 0.5mA max
寸  法: 6φ×3.4mm
  単四電池2個を使用して負荷2.2kΩを付け1μFのカップリングコンデンサにて次段のアンプへつなげるだけです。
以前使用していた東芝のノートパソコンのマイク入力へつなげて使用します。
 測定には、パソコンのソフトの項目で説明しているWaveSpectraとテスト信号発生器のWaveGeneを使います。
 使用部品が、左の写真です。ケースは、タカチのYM薄型ボックス(YM−80)を使います。
単4の電池ボックスと8φのアルミ棒を用意しました。
アルミ棒の内径がほぼ6φなので多少やすりで削ればWM−61Aを入れることが出来ます。
この他は、家にある抵抗とコンデンサを使えば作る事ができます。
 上の写真のようにコンデンサマイクにシールド線を半田付けし、適当な長さに切ったアルミの筒をかぶせエポキシ接着剤で固定させます。
ケースには、電池と抵抗,コンデンサーを回路図のように組み込みます。
 以前購入したノートPCを使いフリーソフトを利用して測定を行います。
作製したマイクは、PCのマイク入力に繋げて使用します。
 WaveGeneとWaveSpectraの2つのフリーソフトを使用して測定を行います。
 
 コンデンサマイクのプラグインパワー
   外付けのコンデンサマイク AT9901(オーディオテクニカ)を購入し、録音しようと思ってマイク入力に繋げたのですが全く録音することができなかったのが事の始まりでした。
プラグインパワータイプという意味があまりよくわからずに(気にしていなかった)購入しました。
最近の録音機器向けのコンデンサーマイクは、小型で電源が内蔵していなくプラグインパワータイプがほとんどのようです。
昔からあるコンデンサーマイクは、ファンタム電源として48Vの電圧を供給して使用ますが、エレクトレットコンデンサタイプは内部の増幅器に低い電圧を供給するだけで動かすことができます。
マイクアンプの入力が、プラグインパワー対応でないとマイクをつなげても音を録ることができないのです。
正確な仕様はよくわかりませんがほぼ規格化されているようで自作したマイクと同様の回路に1.5〜3Vの電源を供給する回路をマイクとアンプの間に挟めば動作するようです。
急遽、単4電池2個で3Vの電源として2チャンネル分(ステレオ)回路を作りマイクの後に繋げ問題なく動作することができました。
 
4.ミリバルの自作  
 最近は何でもデジタル化で数字表示が多いのですがメーターによるアナログ標示がほしくなり作って見ることにしました。当然できるだけ大きなメーターがほしいので散歩がてら秋葉原を何ヶ月も探し回りました。
やっと確保できたので作成に入ります。
一応1mVレンジまでチャレンジしてみますが、ノイズ面で実用になるか心配です。
   2011/4/24 UP
 左の写真が、購入した大型メーターです。
メーターとしては、1.5級の100μAフルスケールのスペックで安価に手に入れることができました。
メモリについても1,3,5が可能となっていましたので1,3を利用することにしました。
今回ナショセミのLME49720を使用することを予定しています。
本来ならFET入力のオペアンプを使用した方が楽なのですが、周波数特性を500kHzぐらいまで伸ばしたいのでこのように選んでみました。
事前実験では、4558で100kHz以下,4560で150kHzぐらいの特性しか得られませんでした。
 丁度、200×120×100mmのアルミのケースが見つかりましたので組み込んで見ました。
1mm程度の薄いアルミなので穴開けは簡単です。
   
 上の写真が、実際の実装基板になります。ケースが大きいので基板も大きいままです。
右側が開けてあるのは、いずれレギュレータを設けて家庭電源(AC)でも使えるようにするためです。
まずは、006Pの電池を2個使用して作成します。これは、ローノイズを狙うためです。
下の写真が基板を組み込み配線を行った内部です。
 
5.PicoScope  
 測定器は、以前は会社にあった物を使っていたのですが今はオシロや発信器など昔の物があるのみでした。
今では、パソコンにつなげて便利に測定できる物が安く購入することができますので採用してみました。
非常に便利に周波数特性などが測定できグラフ化もしてくれるので重宝しそうです。
メーカーが使うには物足りないものですが個人的に使うには十分な性能が得られます。
   2022/10
   
 6.評価用ソフト  
MJオーディオチェックCD
   無線と実験2010年5月の付録として入手したもの。
HDマスタリングによるクラシック,ジャズ,ボーカルを初めホワイトノイズ,ピンクノイズ,正弦波スイープ信号,インパルス信号など一通りの音源が入っている。
自作に興味のある人ならこのようなCDを1枚は持っていた方がよいと思います。
とてもお買い得な1枚です。
アキュフェーズ_スペシャル・サウンド・セレクション
   アキュフェイズの2chスーパーオーディオCD用ディスクです。いただいたもので非売品かもしれません。
一般的なSA−CDは、2ch+5chをDSTにより圧縮して記録されていますがこのCDは2chのみを圧縮せずに記録しているものです。
プレーヤーの負荷を軽減することにより高音質を得ることができます。
SA−CDの高音質音源として利用します。
デンオンオーディオチェックCD
   CDプレイヤーを購入したころ一緒に購入したオーディオチェックCDです。
MJオーディオチェックCD同様色々多くの測定,評価用音源が入っています。
Staccato
   オーディオチェック用に作られたサウンド・サンプラー。
CD用に作られていますが、DATで購入したもの。
DATも一時は、4台ほど持っていたのでテスト音源として利用していました。
   

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