[1]七極真空管 |
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スーパーヘテロダイン・ラジオ受信機で発生した高周波と外部からきた無線周波数とを混合し検波して中間周波を入れる二つの制御格子をもった真空管を用いることが多い。これが六極真空管,七極真空管,八極 |
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真空管で、このうち七極真空管(heptode)が一般的に使われる。
図3.0のように二個の制御格子と、その間および陽極との間を遮蔽
するための二個の遮蔽格子,一個の抑制格子を持つ五格子真空管
(pentagrid vacuum tube)ともいう。
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【図3.0】 七極真空管 |
[2]同調指示管 |
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同調指示管は、マジック・アイ(magic eye)とも呼ばれる。これは図3.1に示すように電子の衝突によって蛍光をだす物質を塗った陽極Pのほかに,制御電極G,熱陰極Cからなり三極真空管部と組み合わせて同一管球内に収めたものが多い。 |
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真空管の上方から陽極の蛍光物質を塗った側が見えるようになって います。
三極管部の格子に正の入力が入ると陽極電流が増し、1MΩ程度の高抵抗Rによる電圧降下のためGの電位が低くなりGの方へは電子がいかないので、電子の衝突する部分が狭くなります。格子電圧が低くなると逆に発光部分が大きくなる。
蛍光面の発光状態が三極管部の格子への入力の大きさを指示するのである。 |
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【図3.1】マジック・アイ |
[3]ゲーティド・ビーム管 |
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図3.2にこの構造を示す。
加速格子と陽極に適当な正電位を与えると、陰極から出た電子は収束電極によって収束されて陽極に向かうが、その途中にある二つの制御格子によって電子流が制御される。
陽極電流と制御格子電圧との関係は、図3.3に示すようになる。第一制御格子電圧で陽極電流はゼロから最大値まで敏感に変化する。第二制御格子の働きもほぼ同様で、電子の流れを二つの制御格子で開閉する。
ゲーティド・ビーム管は、振幅制限回路とか周波数変調された波形の復調回路に使用される。
FMラジオに使われていた6BN6が代表例である。 |