SRPPプリアンプ
1.自作2号機プリアンプ  
 このアンプを作るきっかけは、安斉勝太郎氏による無線と実験1972年1月号に掲載されたSRPPプリアンプです。中学〜高校時代は無線に興味があり真空管によるラジオや送信機を作っていたのでオーディオでも真空管を使用したアンプを作ってみることにしました。
ヨーロッパ管のE81CCとE83CCは、ローノイズ管であり高価でした。そこでアメリカの12AX7Aと12AU7Aを使って3段構成のアンプを作成しました。
色々な雑誌を読んでいる中で、12AY7Aと言うオーディオに最適そうな真空管を知りすべて置き換えることにしました。
さらに、9月号の「RCAの5693と5692によるステレオプリアンプの設計と製作」から5692を知り手に入れると出力のラインアンプだけこれに変更し、ようやく完成(落ち着く)しました。
当初は、電源もCRによる平滑のみでしたがツェナーダイオードによる基準電圧と制御管を6267,出力管をEL34を使った真空管式レギュレターを作り外部電源として供給させました。 
2012/2/14 修正

         【最初のSRPPによるCR型プリアンプ】    *定数調整必要

          【5692を使った最終的な回路】   *定数調整必要
 当初GEの12AY7を使用していたが、同等管の6072Aが手に入ったので使用しました。
この真空管は、ヒーター電流が15%ほど大きくそれが音にも現れているようでお気に入りになりました。 出力の5692は、現物を見ているだけでも作りのしっかりした工芸品のような真空管です。
ここから出てくる音が悪いはずはないと思わせる一品だと思います。
2.ボリュームからアッテネータ  
 オーディオ用のアルプスのテデントボリュームが新発売されてからメインに使用してきています。
現在プリアンプには、セレクタスイッチと固定抵抗器による切り換え式のアッテネータとしています。 アッテネータについても当初は、抵抗を直列につなげていましたが、抵抗2本によるアッテネータを切り換えるタイプに変更しました。
どのレベルでも信号ラインが、最小部品を通って出力されるように考えた為です。23接点のSWを使用しているのでチャンネルあたり23本の抵抗を使用してします。

【当初アッテネータ回路】

【変更アッテネータ回路】
R1 22kΩ
R2 33Ω
R3 22Ω
R4 24Ω
R5 27Ω
R6 36Ω
R7 47Ω
R8 75Ω
R9 100Ω
R10 130Ω
R11 180Ω
R12 270Ω
R13 330Ω
R14 470Ω
R15 620Ω
R16 910Ω
R17 1.1kΩ
R18 1.8kΩ
R19 3kΩ
R20 5.1kΩ
R21 9.1kΩ
R22 22kΩ
R23 100kΩ
R1 22kΩ
R2 15Ω
R3 22Ω
R4 33Ω
R5 47Ω
R6 68Ω
R7 100Ω
R8 140Ω
R9 200Ω
R10 270Ω
R11 390Ω
R12 560Ω
R13 820Ω
R14 1.1kΩ
R15 1.5kΩ
R16 2.2kΩ
R17 3.3kΩ
R18 5.1kΩ
R19 7.5kΩ
R20 12kΩ
R21 22kΩ
R22 47kΩ
R23 330kΩ
 この場合セレクタスイッチは、ショートタイプを使用します。
ショートタイプを使用しないと切り換える瞬間にアッテネートしない信号が出力に現れてしまいます。
抵抗は、E24シリーズの値を利用して1段あたり2〜3dB変化するようにしています。
3.主な部品  
 イコライザ部に使用した6072A(12AY7A)という真空管でオーディオ用に開発されたという話もありますが、さだかではありません。
左の写真は、後に購入したもので実際使用した物はGEの真空管です。
 ラインアンプに使用したRCAの5692です。
当初12AU7系の真空管を使用していましたが、この真空管に変えてから低域から高域までしっかりとした安定感のある音に魅了されてしまいました。
 NECの通信工業用タンタルコンデンサをカソードバイパス用に使用しました。 昔、秋葉原でお店の人が個人的に購入した物を分けてもらいました。
 写真は低容量ですが、CRイコライザ用のコンデンサに双信電機のSEコンを使用しました。(当初はシルバーマイカーを使用していました。)
 カップリングコンデンサには、イコライザの所の0.4μFにマイカーコンデンサその他は、ポリカーボネイトフィルムコンデンサを色々なメーカーの物を比較しながら使用しました。
最終的に、ASCのポリプロピレンコンデンサになりました。
 抵抗は、タンタル金属皮膜抵抗を使用しましたが今は製造中止で一部在庫が秋葉原で購入できるのみです。
   

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