6AS7OTLアンプ
1.検討回路  
  6AS7GAがたまたま安く購入できたので興味のあるOTLを検討してみたいと思います。
 OTLアンプは多くの方が色々な設計をされていますがなるだけシンプルに設計できる回路を選びました。
 一般的に真空管のOTLアンプは電源トランスを使用しないことが多いが、トランジスタアンプで使用していたトランス
 を流用しようと思っています。
  下図が、トランジスタパワーアンプ用に長い間使用していたタムラ製作所のPR−7006です。
 バイポーラトランジスタに始まり、バーチカルFETそして最近までMOSFETのパワーアンプに使用していました。
 このトランスは、トロイダルタイプでA級アンプが話題となった時に発売された物です。
 真空管のヒーター用には、別にトランスを設けました。
  もう一つのポイントは、整流にSICによるショットキーダイオードを使用したことです。
 当初は、ファーストリカバリーを使用するつもりでしたが、製作が遅れてたまたま手に入れたため採用しました。
  
     トロイダルトランスを使用するので
 電源ON時のラッシュカレントを押さえ
 るためにタイマー回路を組み込みま
 す。当初(発売当時)そのまま使用し
 ていたら、よくフューズが切れてしまっ
 たり電源SWが焼き付いてしまいまし
 た。 
 左に555を利用したワンショットマルチ
 回路を載せています。トリガのかけ方
 を検討して採用します。
 
  リレーをOFFでアンプが動作状態にさせたい為、多少クリティカルな動作をさせます。
 電源を投入したら速やかにタイマーにトリガをかけてリレーをONにさせ2次側のグランドに抵抗を加えてラッシュ
 カレントを押さえるように動きます。2次側のコンデンサにもある程度電荷がたまったらリレーがOFFになり、抵抗
 をショートして通常の動作になります。(早くタイマー回路が動かせられるかがキー)
   
2.使用部品  
 ●6AS7GA
   ストレート管が安く売っていたので購入した物。
  μが小さいので前段で十分ドライブしてやる必要があります。
  できれば、5998Aの方がμが2倍ほどあるので使いやすい。 
 ●WE408A
   ウエスタンの球が使いたくて、一番安いこの球を購入しました。
  最近、昔の真空管は在庫が少くなったせいか高価になってきました。
 ●SCS110AG
   SICによるショットキーダイオードを電源の整流に使用します。
  トランジスタ技術2011年5月号に新素材としてSICがデーターと共に紹介されて
  いる。シリコンに比べてVfが少し高くなるが、温度特性や逆回復特性に優れてい
  てこのような用途にぴったりのダイオードである。
   ●オーディオデジタル用コンデンサ(KX)
   倍電圧整流など電源電流を流して使用するので選んでみました。  
   
   

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