充電の方法 |
1.プリチャージ |
電池電圧が2.5V以下に下がってしま場合0.1Cの電流で1時間ほど初期充電をしてあげる必要があります。 |
2.定電流充電 |
2.7Vから4.2V(4.1V)になるまで1C以下の一定の電流で充電を行います。 |
3.定電圧充電 |
電池電圧が4.2V(4.1V)になったら今度は電圧一定で充電を行います。充電電流が、だんだん下がっていくので例えば1/10になったら充電を終了させます。 |
*特にリチウム系電池は、きっちりした保護回路がないと充電をする時の危険もあり存在します。充電器の自作は理解した上で自己責任で進めてください。 |
* 当初、充電電圧は4.1Vでしたが、電池容量の増加とともに少しでも容量アップを期待して 4.2Vに変わってきたようです。
リチウムイオン二次電池はメモリー効果がない(きわめて小さい)電池ですが、満タンでの保存や使い切っての充電に弱い欠点があります。 |
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ディスクリート部品による自作回路 |
リチューム電池は、特に過充電や過放電により発火する危険があるため設定電圧や電流には注意が必要です。十分理解したうえで設計・作成にあたってください。
下の回路はディスクリート構成の回路例で、1セルの場合は3.6Vと電圧が低いため基準電圧はツェナーではなくバンドギャップリファレンスタイプ(IC)を使用します。
回路的にはシンプルで、充電電流は設定抵抗により決まった電流以上を流さない制限が働きます。充電電圧が上がってくると設定電圧以上に上がらないよう回路的にクランプされます。 |
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LTC4054−4.2による充電器 |
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ほとんど内蔵されているので、外付けは充電電流を決める
抵抗と充電中を表示するLED回路のみで動きます。
電源入力に1Ωを入れてICの発熱を抑えています。
3.6V(or3.7V)のワンセル充電回路を非常に小さく作成できます。
パッケージが小さいのに最大
800mAの定電流充電が可能です。 |
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ディスクリートによる2セルの充電器 |
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ディップメーター用(測定器)に使用したリチウム電池8.4Vの電池をCC−CV充電を行う為の回路です。まだ満充電の表示機能を付けていませんがオペアンプの方チャンネルが遊んでいるので電流センシングで表示させる事が簡単にできます。
今回は、500mAhの電池なので200mAほどの定電流充電にしました。
左の回路を見ていただければわかると思いますが、TL431を基準電圧として差動増幅器による8.4Vのレギュレターを構成しています。
定電流は、電池のグランド側に抵抗を直列に電流センシング用に入れてオペアンプにより構成させています。出力を定電圧の制御トランジスタに繋げる事により定電圧設定値より低い所では定電流が働くように動きます。
12V入力で8.4V出力を得るためhfeの大きなトランジスタ1石でドライブしました。
低温動作も考え定電流は6mAほど流しています。電流値が大きいので差動のエミッタ側も抵抗では無く12mAの定電流にしました。
CC-CV動作を基板を作成し確認しました。
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2021/10/14 up |
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最終回路が上の図になります。制御トランジスタに東芝のTC004Bを選びました。HFE100程度を考えバイアス電流能力を十分満足できる6mAを2SK117の定電流回路で流しました。
一番重要な定電圧は、基準電圧をTL431にて決めています。リチウム電池は、充電電圧最大を1セル=4.2Vで押さえないと性能消化が起こりますので温度変化も含めて抑えないといけません。
それに対して定電流は多少の温度変化を許しています。定電流は、電池と直列に繋がる1Ωに発生する電圧で制御しています。オペアンプにはグランドセンス入力で動作可能なCMOSオペアンプ(Vcc=12V動作)を使用しました。
約200mAの定電流による充電を行い端子電圧が8.4Vになると定電圧充電となり充電電流が80mAほどになると充電LEDランプを消灯させるというマニュアル充電としました。
ロジックICやマイコンを追加して自動的に充電を完了させることもできますがそれほど頻繁に使用しないのでここで完了としました。 |
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2021/11/3 up |
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LTC1731による2セルの充電器 |
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リニテクのLTC1731と言うリチウム2セル電池専用の充電ICを手に入れることができましたので作成しました。
専用ICを使用したのでシンプルにフル機能を実現しました。
5ピンの抵抗値を変えることにより定電流充電値を変えることができます。20kΩで400mA,50kΩで200mA,100kΩで100mAほどになります。
ON抵抗の低いPチャンネルのMOSトランジスターは、秋月にあったMTB060P0613を使用しました。電池のCV値が8.4Vの電池に対して入力電圧が9VなのでON抵抗が大きいと飽和して設定電流を流すことができなくなります。
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