リセット回路                
1.リセットの種類  
 マイコンや複雑なロジック回路では電源を入れるとそれぞれの回路が1か0か定まらない状態になります。
イニシャル状態が決まらないと毎回同じ動作をすることができなくなり期待した通りに動かないことになります。これを回避するためにリセット回路を設けイニシャルの状態を固定する事が行われます。
電源投入時だけでなく電源がある程度落ち込んだ時にリセットをかけてあげる必要もあり複合的にリセットをかけたりします。
 
【電圧リセット回路】
1.電圧リセット
   電源電圧を監視してA+0.1V以上で出力をハイ(1)に、A−0.1V以下でロー(0)にする動作をさせます。出力がハイでリセット解除とします。
電源投入動作で動作させますので電源の入り方に左右されるため解除時間に遅延を持たせたタイプもあります。
2.パワーオンリセット
    マイコンに内蔵されているリセット回路です。一般的に電源を入れるとクロック(発振回路)が動作を始めますが最初は不安定なクロック波形なのである程度時間を待ってからタイマーカウンターをカウントし始めます。
タイマーが終了したらリセットを解除するものです。
3.ウォッチドックタイマー 
   マイコンに内蔵されたもので以前には良く使用されたリセット機能です。 2番目と同様に専用のカウンターを内蔵しクロックによりカウンター動作を行っています。マイコンの動作プログラムの中にこのカウンターのリセット命令を組み込むことにより正常な動作では、このカウンターがオーバーフローしないようにします。
オーバーフローしたらリセット信号を発生させる仕組みになっています。一時期は、よく採用されていましたが、リセット命令を含んだプログラム内部でループするような暴走状態に入るとリセットが発生せず無限ループから抜けられないことが起こります。
4.CRによる外部リセット
    電源のON,OFFの切れが良いセットでは、リセット端子にCRで遅延を持たせた単純な回路の使用も考えられます。OFF時にコンデンサの電荷を素早く抜くために抵抗に逆方向のダイオードをパラに接続します。

【CR外部リセット】
 この他色々な方式のリセット回路が考案されてマイコンに内蔵されいますが、セットを設計する場合それぞれの使い方に合わせた無駄のない回路選択が必要です。
   

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